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第壱弾 黒の大地の10枚への感想や評価 [各カード感想]

今回は先週に引き続き、FixerS第壱弾の黒のカードについて語っていく。
今回も前回の記事同様、色らしさを中心にコメントするつもりだ。

興味があれば、続きを読んでくれまえ!


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ウルスラ〝ザ・グリーナー〟
種別:ユニット 種族: ドラクル タイミング: ノーマル
使用コスト: 黒1無1 移動コスト: 黒1 パワー: 5000 スマッシュ: 1
効果:
●このカードがスクエアから墓地に置かれた時、あなたは自分の手札のカードを1枚選び、捨てる。


最初から実に黒らしいカードが見られて、私は非常に満足している。
どこが黒らしいかといえば、強さに代償が必要な点である。

このカードはわずか2エネでパワー5000と、「攻めてよし、中央投下してよし」の万能カードだが、
墓地に行った時にカード1枚の代償を支払うのだ。
この「強いが何かを犠牲にする」ことこそ黒そのものである。

さらにこのカードが優れている点は、
デメリットを簡単に避ける事が出来ることだ。

初心者はこのカードを使っていて、
ある日自分の手札が0枚ならば、デメリットが無いことに気づくだろう。
新人プレイヤーというのは、自分で何かを発見したいものであり、 自力で何かを発見したカードに、新人プレイヤーは愛着を持ってくれるのだ。


〝ミナライ〟A=オバナ
種別:ユニット 種族: グロウタ タイミング: クイック
使用コスト: 黒2無1 移動コスト: 黒2 パワー: 4000 スマッシュ: 1
効果:
●中央エリアのすべての相手のユニットのパワーを-1000する。


D0における黒のお家芸の一つが、パワーマイナス効果である。
しかし、このカードは今までになかったマイナス効果を提供している。

ベースを置いたラインではなく、ユニットを置いたエリアでもなく、
常に中央エリアの相手をマイナスするのだ。
この効果は、今までの黒にはなかったプレイ感を生み出してくれるだろう。

また、このカードは見るプレイヤーによって、効果の印象が変わる点も素晴らしい。
あるプレイヤーが見れば、このカードは攻めてきた相手を弱体化するディフェンダーに見えるだろう。
またあるプレイヤーが見れば、このカードは自分が攻めこむ時に味方を守るサポーターに見えるのだ。

一枚のカードが、見る者によって様々な姿を写すというのは、 理想的なカードの在り方である。

このカードが環境で大活躍するかはわからないが、
総合的に見て、このカードは今弾の黒の中で私が最も好きなカードである。



〝器壊姫〟つぶて
種別:ユニット 種族: ゼレギア タイミング: クイック
使用コスト: 黒2無2 移動コスト: 黒1無1 パワー: 4500 スマッシュ: 0
効果:
●このカードと同じスクエアのすべての相手のユニットのパワーを-2000する。
●あなたのスマッシュゾーンのカードの枚数が相手より少なければ、このカードと同じスクエアのすべての相手のユニットのパワーを-2000する。


このカードも黒らしくマイナス効果のあるカードだが……私はこのカードが好きになれない。
というのも、効果がいまいち噛み合ってないように思えるのである。

「このカードは、相手ユニットとバトルすれば、実質パワー6500以上の価値を持つよ」
なるほど、素晴らしい。
「しかも、ある条件を満たせば、さらにマイナス効果が倍増するんだ!」
それは凄い!しかして、その条件とは?
「相手にスマッシュで勝つことさ!」
ここが問題なのだ。

このカードが要求していることは、相手にスマッシュをお見舞いする戦略だ。
しかし、このカードはスマッシュが0のため、このカードを出すと、確実にスマッシュを入れるタイミング遅れるのだ。

これは、このカードのカードパワーが適切とか、不適切とか、そういった話ではない。
このカードが要求する行為と、このカードのスペックに齟齬が生じているため、
ストレスを感じてしまうことが問題なのである。






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〝ランジン〟L=ホウセン
禁呪:2
色:黒 種別:ユニット 種族: グロウタ タイミング: クイック
使用コスト: 黒2無3 移動コスト: 黒1無2 パワー: 5500 スマッシュ: 1
効果:
●補給(あなたがこのカードをプレイするコストを支払うにあたり、そのコストを、自分のベーススペースのベースの枚数1枚につき-[無1]する。)
●急襲2(あなたがこのカードを移動するコストを支払うにあたり、そのコストを[あなたのベーススペースのベースを2枚選び、フリーズする]にしてよい。)
●このカードがスクエアに置かれた時、バトルスペースのあなたのユニットの枚数が相手のユニットの枚数より少なければ、相手はバトルスペースの自分のユニットを1枚選び、破壊する。
●バトルスペースのあなたのユニットの枚数が相手のユニットの枚数より多ければ、このカードのパワーを+2000し、スマッシュを+1する。

このカードを見て、私は、
ああ、FixerSがD0の同人ゲームなのだな
と強く実感することができた。

このカードからは、プレイヤーの悲痛な叫びが聞こえてくるようだ。
(赤と青だけ、リムセとプラヴァがあってずるい!)
実際、サイクルカードというのは、カードゲームにおいて非常に重要で、 このカードはサイクルを補完しているという点で素晴らしい
(サイクルについての詳しい話は、またいつかすることになるだろう)

もう一つ、私がこのカードで注目したい点は、
耐性黒を倒す手段になっていることだ。

ホワイトレディが2体並んでいる?
このカードを出せばいいじゃないか。

相手がプラチナドラゴンを一体だけ出してきた?
このカードを中央投下だ。

黒は万能の色であり、リスクを背負う色だ。
対象を取らない除去を多くし過ぎることは、ゲームを壊す可能性があるのでオススメしない。
しかし、このカードのように禁呪2のユニットを失って耐性を倒す行動は、
まさに黒らしいと言っていいだろう。



リリーテ〝ザ・ヴェノム〟
種別:ユニット 種族: ドラクル タイミング: クイック
使用コスト: 黒3無3 移動コスト: 黒1無2 パワー: 6000 スマッシュ: 2
効果:
●このカードがスクエア以外からスクエアに置かれた時、あなたはバトルスペースの対象の『禁呪』を持つユニットを1枚選び、破壊する。


このカードは恐らく、世界初「効果テキストに禁呪が含まれた」カードだ。
禁呪カードであるかどうかを参照するカードは今まで無かったので、
それだけでこのカードには素晴らしい価値がある。

また、このカードはこのセットのテーマを顕す意味でも重要だ。
このセットのテーマは――おそらくだが――「今までプレイヤーが欲しがっていて作られなかったモノ」だ。
セットのテーマとは非常に重要なもので、
テーマを示すカードは、何枚あっても足りないものである。


トリヴィシア〝ザ・ラウンダー〟
種別:ユニット 種族: ドラクル タイミング: クイック
使用コスト: 黒2無6 移動コスト: 黒1無2 パワー: 7000 スマッシュ: 2
効果:
●墓地効果(墓地で有効になる。)『バトルスペースの相手のユニットが墓地に置かれた時、あなたは[黒3]を支払ってよい。そうしたならば、このカードをユニットのない自軍エリアのスクエアにフリーズして置く。』


黒といえば墓地であり、 墓地といえば黒である。
だというのに、本家D0では、墓地から直接場に戻ってくるユニットというのは殆どいない。
そういった意味で、このカードを作った功績は大きいだろう。

このカードを見ても、
「何だ、よくある黒だな」と思うだけかもしれないが、
実は、全くもって、「よくある黒」ではないのである。


此岸橋
種別:ベース タイミング: クイック 使用コスト: 黒1
効果:
●[黒2無2 このカードを廃棄する] 《クイック》 あなたは自分の墓地の対象のユニットを2枚まで選び、持ち主の手札に加える。


このカードも、今までありそうでなかった類のカードである。
発想としては、ハンデスを行う《ペット・セメタリー/II-4》の兄弟といったところだろうか。

今まで赤や青に比べ、選択肢の少なかった黒の軽量ベースという意味でも、
非常に良いデザインだといえるだろう。



彼誰の谷底
種別:ベース タイミング: クイック 使用コスト: 黒1無1
効果:
●このカードと同じラインのすべてのあなたのユニットのパワーを+1000する。
●墓地のすべてのユニットはすべての種族を失う。



このカードは言ってしまえば、フレアロード対策だろう。
メタゲームを健全に回す意味で、こういったカードは必要だ。

ただ、私が注目したいのは、効果とカード名との見事な合致である。
イラストはまだ見ていないのでなんとも言えないが、
きっとこのカードは私のお気に入りの一枚になるに違いない。



善悪の選択
色:黒 種別:ストラテジー タイミング: バトル 使用コスト: 黒2無2
効果:
●相手はバトルスペースの自分のユニットを1枚選び、破壊する。


黒とは、生物を破壊する色である。
そして、それをプレイヤーに感じさせるには、
カードを破壊するカードを黒に沢山作ればよい。

このカードは耐性カードを倒す時以外には、使い勝手の悪い確除で、
あまり魅力的に見えないかもしれない。
しかし、こういったカードを一枚一枚積み重ねていくことが、
色のイメージを作っていくのである。



甘き死の時
種別:ストラテジー タイミング: クイック 使用コスト: 黒2無3
効果:
●バトルスペースのすべての使用コスト3以下のユニットを破壊する。


今までD0において、バトルスペース全体に影響を与えるカードはほとんど存在しなかった。
思い出せるのは、《断裂の魔氷クレバス/IV-3》や《竜皇帝アルィンド/V-1》等赤のカードだろう。
私は、この現状が非常に不満であった。
盤面に最も影響をあたえるべき色は、赤ではなく、黒であるべきなのだ。

そういった意味で、このカードが生まれたことは喜ばしい。
3エネ以下のカードという条件も、
俺より弱い奴は消えろ」という意味で、
むしろ黒らしいといえる。

黒にとって、除去とは相手を上回る手段であり、 邪魔する相手を取り除く手段なのだ。
無差別に全てのカードを除去するとなると、
それはむしろ赤や白の仕事になるだろう。



黒を総じて見ると



黒らしいカードがたくさんあり、
現環境へのメタカードがあり、
サイクルを埋めるカードもある。

この弾の黒は、現在のD0プレイヤーにとっては、魅力的に見えるカードが多いだろう。

しかし、一つ残念なことは、 ターゲットが非常に狭く、 今までD0に触れていないプレイヤーにとって惹かれるものが殆ど無いことだ。

私が望むカードは、理屈を抜きにした、一目見て惹かれるようなデザインだ。
フレイバー豊かでありながら、ゲームを盛り上げるような一枚を見てみたい。
そんなカードが一枚でもあれば、この弾の黒は完璧だったに違いない。


今回は以上だ



本日は、私の中にある黒のイメージについて多く語った。
諸君らが楽しんでくれれば幸いである。

ではまた、青の大地に降り立った時にお会いしよう。
あなたのD0ライフに幸あれ。


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