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第壱弾 赤の大地の10枚 [各カード感想]

この記事では、公開されたFixerSの赤の大地のカードへ、
1枚1枚、私が感じたことを書いていく。

もし興味があれば、覗いてみて欲しい。





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〝棄国の騎士〟菩提 鏡花
種別: ユニット 種族: テクニカ タイミング: クイック
使用コスト: 赤2 移動コスト: 赤1 パワー: 2000 スマッシュ: 1
効果:
●このカードがスクエア以外からスクエアに置かれた時、あなたはバトルスペースの対象のユニットを1枚まで選び、2000のダメージを与える。




早速だが、このカードは非常にいいデザインだと思う。
私が考える、優れたゲームの条件の一つが、「できないことが有る」ことだ。
このカードは、それをシンプルに体現している。

もう少し詳しく話そう。

まず、このカードは赤2エネが必要だ。
つまり、赤のカードを数枚入れただけでは、このカードを出すことはできない。

もう一つ、このカードの持つダメージ能力は、
基本的にパワー2000までのユニットしか破壊することができない。

このように、このカードには2種類の「できないこと」が内在されている。
この「できないこと」はプレイヤーを苛つかせるが、同時にわくわくもさせる。
ちょっとした縛りが有ることで、プレイヤーは工夫を楽しむことが出来るのだ。




〝龍の手〟緋裔
種別: ユニット 種族: ラファジエ タイミング: クイック
使用コスト: 赤1無2 移動コスト: 赤1無1 パワー: 3000 スマッシュ: 1
効果:
●このカードのパワーを、相手のスマッシュゾーンのカードの枚数1枚につき+1000する。


このカードは赤らしい。実に赤らしい。
赤はスマッシュを入れる色で、このカードはスマッシュを入れることを推奨している。

この「色らしさ」というのは非常に重要だ。
色らしさがなければ、その色の長所も、弱点もなくなってしまう。
一つの色に共通の弱点があるからこそ、プレイヤーは工夫を楽しむことが出来るのだ。

私はこのカードがこれからの環境で活躍するとは思えないが、
赤らしさの基本を示した、気持ちの良いカードだと思う。




〝棄国の隷属者〟亞曇 壱英
種別: ユニット 種族: テクニカ タイミング: クイック
使用コスト: 赤1無3 移動コスト: 赤1無1 パワー: 4000 スマッシュ: 1
効果:
●このカードがプレイされてスクエアに置かれた時、あなたはバトルスペースの対象のユニットを1枚選び、X*3000のダメージを与える。Xはあなたのエネルギーゾーンのカードの色の数に等しい。


このカードも良い演出だ。
単色ではなく、2色以上の(出来れば)コントロールのデッキを作りたくなるデザインだ。

現在のD0では赤を使ったコントロールは赤黒ぐらいしか無いが、
今後の展開によってはそれ以外の色の組み合わせが生まれるかもしれない。



〝謀略家〟鬼眼
種別: ユニット 種族: ラファジエ タイミング: クイック
使用コスト: 赤3無2 移動コスト: 赤1無1 パワー: 4000 スマッシュ: 1
効果: ●相手のターン終了時、相手のスマッシュゾーンにカードが6枚以上あるならば、あなたはデュエルに勝利する。

実に赤らしく、そして今までになかったタイプのカードだ。
私は、このように今までになかった、その色らしいカードが大好きなのだ。

このカードの渋い所は、赤ウィニーに簡単に入らないことである。
この能力が最も欲しいデッキは赤ウィニーだが、
ウィニーに5エネは重い。
また、色拘束も大きい。

そこをどうクリアしていくかが、プレイヤーへの課題となる。

ところで、個人的な疑問だが、
このカードは《クリスタル・コロニー/V-1》への回答となっているのだろうか?
なっているべきだし、なっているように思えるが、
私はルール屋ではないので、詳しいことはわからない。


〝剣鬼〟髑髏
種別: ユニット 種族: ラファジエ タイミング: クイック
使用コスト: 赤3無3 移動コスト: 赤1無2 パワー: 6000 スマッシュ: 2
効果:
●このカードがダメージを受けている場合、このカードのパワーを+3000し、スマッシュを+1する。

このカードは赤において中々強力だが……私はこのカードを好きになれない。
というのも、パワーを上げる能力を赤らしく感じてないからだ。

能力の意図は、おそらくこうだろう。
「赤は相手のユニットの中央投下でユニットをさばかれやすい
赤はスマッシュが高い分、パワーが小さいからだ
それなら、相手から攻撃された時に強くなれば、攻め続けることが出来る」

これは事実だし、このカードのメリットだ。
しかし、相手の抵抗に対して弱いことは、赤の弱点であり、長所である。
私は赤の「スマッシュが高い分パワーが小さい」という「弱点」を愛している

このカードの能力はまるで白のようで、どうしても好きになれない。
赤がパワーを上げるのは、相手ユニットを攻撃した時で十分だ。
赤がパワーを大幅に上げてはいけないのだ。
(フレアロードよ、お前たちのことだ)


もし私がこのカードをデザインするなら、
「このカードがスマッシュ0のユニットとバトルする時、そのユニットを破壊する」
のような効果にするかもしれない。

赤は攻撃の色であり、相手の防御を乗り越えていくイメージを大切にしたい。
この効果なら、相手の抵抗を同じように封じながら、
違う印象をあたえることが出来るのだ。





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〝棄国の皇女〟玖珂 白帰
種別: ユニット 種族: テクニカ タイミング: クイック
使用コスト: 赤3無4 移動コスト: 赤1無3 パワー: 7500 スマッシュ: 2
効果:
●プランゾーン効果『覚醒-[赤2無1バトルスペースの赤のあなたのユニットを1枚選び、フリーズする](このカードを覚醒のコストでプレイしてよい。)』
●バトルスペースのすべてのあなたのユニットに以下の能力を与える。『このカードがプランゾーンからスクエアに置かれた時、あなたはバトルスペースの対象のユニットを1枚まで選び、Xのダメージを与える。Xはこのカードのパワーに等しい。』

このカードは、今弾の赤の中で唯一と言っていい、
レアカードを担えるカードだ。

このカードがどこまで環境で暴れるかはわからないが、
少なくともこのカードを入れたデッキを試すプレイヤーは多いだろう。

このカードで私が注目するのは、コントロール向けの能力を持ちながら、
覚醒という効果を持つ点だ。
覚醒は現状、ビートに使われることが殆どであり、
覚醒のカードを沢山入れたコントロールは存在しない。

このカードは覚醒という能力の可能性を掘り下げたカードであり、
同人ゲーとして、そういった可能性を広げていくのは、素晴らしい試みだ。



カード名: 遺失文化の動力炉
色:赤 種別:ベース タイミング: クイック 使用コスト: 赤1
効果:
●このカードはあなたのリリースフェイズにリリースしない。
●あなたのメインフェイズ開始時、このカードをフリーズしてよい。そうしたならば、あなたの山札の1番上のカードを表向きにする。
●あなたのユニットが攻撃した時、このカードをリリースする。


このカードは非常に赤的で、赤の攻撃を推奨している。
とは言え……流石にカードパワーが低すぎではないだろうか?

《融解戦鬼灼熱王/IV-1》を使ったデッキでは活躍するかもしれないが、
それ以外だと、使えるビジョンが見えない。

弱点が有ることと、そのカードがプレイに値しないことは、別の問題である。

勿論、セットのデザインとして、はっきり弱いカードは必要だ。
弱いカードは一部のプレイヤーを惹きつけ、
プレイヤーに工夫を誘うことが出来る。
初心者が自分で「このカードは弱いね!」と断言できるカードはセットに必要だ。

しかし、それはセットに含まれるカードが十分にある場合だ。
見る限り、カードパワーの低いカードは他にも有る。
全50枚しかないセットで、そういった枠を沢山取るのは、
結果としてセットの魅力を下げることに繋がっていると私は考えている。


カード名: 陽炎の森
種別:ベース タイミング: クイック 使用コスト: 赤1無1
効果:
●このカードと同じラインのすべてのあなたのユニットに以下の能力を与える。『このカードがバトルに勝った時、あなたは相手の山札の1番上のカードを持ち主のスマッシュゾーンにリリースして置く。』
非常に赤らしいカードであり、工夫を楽しめそうなカードである。
一部のプレイヤーは、このカードで一気にスマッシュを7点入れられないか?等と考えるはずだ。

私はこのカードが大会で活躍するとは思えないが、
非常に楽しい経験を与えてくれるカードだと信じている。


カード名: 大荒廃時代
種別:ストラテジー タイミング: クイック 使用コスト: 赤1無1
効果:
●自分のエネルギーゾーンにカードが10枚以上あるプレイヤーは自分のエネルギーゾーンのカードを6枚選び、残りのカードをすべて除外する。

このカードは非常に同人ゲーのカードらしい。
「《魔甲ドーザー土竜/III-2》の能力をストラテジーにしてみた」
というカードだ。

名前も確かにユニークで、魅力は十分だ。

ただ私はこの弾で、このカードを入れる必要は無いのではないかと思う。
このカードは明確なメタカードで、現在の環境では、活躍の場が存在しないのだ。

緑の大地のカードを見ても、このカードが活躍するような気配はない。
つまり、このカードは貴重な1枠を潰して、他のカードと繋がりが一切ないカードなのだ。

カードのセットというのは映画のようなものだ。
どんなに良いカード、どんなに良いシーンも、
その映画のテーマにあってなければ、入れてはいけないのだ。

このカードが悪いと言っているのではない。
このカードが入る弾は、この壱弾では無いという主張なのだ。


カード名: 大物食い
種別:ストラテジー タイミング: バトル 使用コスト: 赤2無1
効果:
●あなたはバトルスペースの対象の使用コスト6以上のユニットを1枚選び、9000のダメージを与える。

このカードは非常に強力なカードで、実にD0らしいカードだ。
「そうそう!こんなカードが欲しかったんだよ!」と膝を叩くプレイヤーもいるかもしれない。

しかし、私はこの手のカードが嫌いである。
これはこのカードというより、D0そのものへの批判である。

なぜ、すべての色が「コスト6以上」等の条件で縛られなくてはいけないのだろうか?
白がこういった条件を付けることは理解できる。
フレイバー的にも、白は何かを禁止する色だ。
《タクティクス・グラビティ・フィールド/V-1》等がいい例だろう。

しかし、赤は全てを踏み越え、乗り越えていく色だ。
赤は、相手のコストを参照するなんて、まどろっこしいことはしないだろう。

ゲームのシステムとして、こういったコストの縛りが有ることは理解できる。
しかし、フレイバーから見ると、この手の縛りは全く意味の分からない物になってしまっている。

結論から言うと、このカードは非常にD0らしい良いカードだ。
しかし、そもそもこのD0らしさというのがクセモノで、
D0はあまりにフレイバーを無視しすぎたカードゲームなのだ。



赤を総じて見ると



全体的に見ると、この弾の赤のカードは非常に赤らしく、
そしてD0らしかった。

ゲームデザインという点から見ても、
ゲームプレイヤーの工夫を誘う、非常に興味深いものである。

惜しむべくは、分かりやすく魅力的なカードが少ないことだ。
言い換えるなら、派手で、大きな、「使ってみたい!」と思わせるカードが少ないことだ。

D0とは非常に通好みなカードゲームなので、
そのプレイヤーたちに喜ばれるカードが多いことは理解できる。

しかし、カードゲームは売れなくてはいけない。
売れなくては、続きを出すことができない。

売れるためには、新規参入が必要だ。

そして、新規参入を果たすには、分かりやすく派手なカードが、一定以上必要なのだ。
あと1,2枚、派手なカードがあれば、このセットはさらに良くなっていたように感じる。


今日はここまで



本日は、FixerSの赤のカードを元に、
私のゲームへの考え方を述べた。
諸君らが、FixerSを友人と話すきっかけになれば幸いである。

なにか思う所があれば、是非ともこの記事にコメントを残して欲しい。

それでは、また次回、黒の大地に旅立つ時にお会いしよう。
あなたのD0ライフに幸あらんことを。

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